子どもの歯並びが気になる

  • 「3歳児検診で、不正咬合と指摘された。」
  • 「子供の歯が曲がって生えてきてるんだけど、大丈夫かしら…」
  • 「うちの子はいつから矯正を始めた方がいいの?」

親御さんにとって、お子さまの歯並びは気になるものです。特に、ご両親ご自身の歯並びが悪かったり、検診で歯科医師から指摘をされたりすると不安になってしまう方が多いのではないかと思います。「矯正治療は時間も費用もかかってしまって大変」というイメージを持たれている方は多いかと思いますが、歯並びの異常に早く気付き、早く治療をすれば、意外と簡単に治せる場合もあります。

逆に手を打つのが遅くなればなるほど、治療方法が限られてしまい期間も費用も掛かりがちになりますので、お子さまの歯並びが気になる場合はまずはお早めにご相談にいらしてください。

「歯並び」ではなく「骨格」から治す。後戻りのない矯正治療を

「子供のころに矯正治療を受けたのだけど、大人になって後戻りしてきてしまった。」最近では、このようなご相談をお受けすることが多くなってきたように思います。後戻りしてしまったとご相談に来られた人の大半は、舌やお口周りの癖が治っていなかったために戻ってしまったと考えられますが、中には、ただ単に「歯を一時的に綺麗に並べた」だけで噛み合わせのバランスまでしっかりと治療されていなたったために、戻ってしまった方も多く見受けられます。

当院が行う矯正治療は、単に「歯を綺麗に並べる」ことではありません。背骨に乗っている頭の位置を正しい位置に治し、顎の関節の長さや形を整え、噛み合わせのバランスを良くすることから診ていきます。それをきちんとしてあげると、自然と歯並びが良くなることをコンセプトに行っています。

お子さまの矯正治療に最適な時期

お子様の矯正治療を考えるタイミングとして、主に3つのタイミングがあります。

  • 乳歯列期(3歳~6歳ぐらいの間)
  • 混合歯列期(6歳~11歳くらい)
  • 永久歯歯列期(12歳~18歳くらい)

1、乳歯列期における治療

最近は、この3歳児検診で不正咬合を指定されて来院される患者さんが増えています。

不正咬合と指摘するとお母さん方はとても心配されるのですが、この時期に行う対策として出来ることは歯科医院での治療ではなく、不正咬合の原因となっている悪い癖や習慣の改善がほとんどです。

お口周りの筋力が弱っていたり上手く使えていなかったりすると、歯並びが悪くなり、場合によってはお顔の歪みまで生じてしまいます。

この時期の不正咬合は遺伝や骨格に問題のある場合もありますが、お口周りの筋肉のトレーニングや習慣の改善のみで歯並びが正しく治るケースもとても多いです。

2. 混合歯列期における治療

乳歯から永久歯に生え変わる途中の時期を「混合歯列期」と呼び、この時期に行う矯正治療を「1期治療」と言います。

1期矯正の目的は、お子さまの発育成長をコントロールして顎のズレや大きさを本来あるべき正しい姿に修正してあげること。 顎の成長時期に合わせて成長を抑制したり、促進したりすることで、永久歯が正しい位置に生えてくるよう準備をします。

骨格的な問題による不正咬合の場合、成長が止まってからあごの骨や周りの骨格を整えるのは難しいため、早い段階で1期治療(骨格矯正)を始めることが有効です。

3. 永久歯列期における治療

永久歯列期における治療は、永久歯がすべて生え揃ったタイミングで行う、きれいな歯並びに仕上げるための治療です。12歳から18歳ぐらいまでのこの時期は、歯並びとしては永久歯列が完成している時期ではありますが、まだ成長期段階で顎の骨は柔らかい状態であるため、歯も動かしやすく歯並びを整える最適な時期にあたります。ちょうど思春期にあたるこの時期、矯正装置を付けることに抵抗を示すのではと思われるかもしれませんが、現在は装置を付けていてもほとんど目立たないタイプのものが主流になっています。

当院でも、透明なマウスピース矯正(インビザライン)をメインにさまざまな装置を取り扱っておりますので、詳しくはお気軽にご相談ください。

インビザライン ~取り外しのできる見えない矯正装置

インビザラインとは、全世界で、既に400万人以上(2017年現在)の治療実績のある治療装置です。最近では、さまざまなメディアや広告で取り上げられているため、当院に相談に来られる患者さんでも、インビザラインをご希望されてくる方が多くなりました。食事中は外すことが出来るので、「矯正治療をすると好きなものが食べられないので嫌だ」などの理由で治療を敬遠していた方々にはおススメの治療法です。

インビザラインのメリット

  • 透明感があり、装着していても目立たない。
  • 食事時や歯磨きの際に取り外し可能なため、食事制限がなく、また、お口の中の衛生状態をより良く維持することが出来る
  • 3Dアニメーションにより、計画された歯の移動を事前に確認することが出来る
  • 通院回数が少なくて済む。(1.5ヶ月~3ヶ月に1回)
  • 矯正治療中でも、吹奏楽や格闘技などのスポーツも行うことが出来る。
  • 金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して治療できる

インビザラインのデメリット

  • 1日20時間以上つけている必要がある。
  • 外科処置を必要とするような重度の症例など、適応できない症例もある。

精密・正確な型どりが可能な、口腔内スキャナ―(iTero)を導入

口腔内スキャナ―(iTero)とは、マウスピースを作製するために必要な歯型を、シリコン材料などの印象材ではなく、3D光学スキャニングにより取得する最新の機器です。非常に高額で新しい機械のため、日本ではまだまだ導入している医院は少ないのが現状ですが従来の印象材による型取りよりも、はるかに精度の高いデータが取得できるのが特徴です。

「iTero」のメリット

  • 印象材を使用しないため、印象材や石膏硬化時の変形がなく、精密な型取りをすることができる。
  • 粘土のような材料をお口に入れる必要がないため、嘔吐反射の強い方でも歯型を取ることができる。
  • 短時間で歯型を取ることが出来るため、患者さまの負担が少ない。
  • スキャニング結果をすぐにその場で画面にて確認できるため、模型の作り直しなどで何度も来院する必要がない。
  • スキャニングしたデータをその場でアメリカに送信できるため、従来の模型による歯型の場合、約2~4週間かかっていたシミュレーション結果も2~3日で確認することができる