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子どもの指しゃぶり

    指しゃぶり

    「指しゃぶりの癖が抜けないんですが、大丈夫でしょうか?」
    「指しゃぶりをすると歯並び悪くなると聞いたのですが、すぐにやめさせた方が良いでしょうか?」

    お母さまから、良くこのようなご相談をお受けいたします。

    平成20年に発表された厚生労働省の資料では1歳半で指しゃぶりをしている子どもは全体の30%に上り、3歳では20%、5歳では10%と報告されており、口腔周辺に見られる習癖としては最も高い頻度で発現する習癖です。

    赤ちゃんの指しゃぶりは、実はお母さんのお腹の中にいるときから始まっているもので、生まれてすぐに母乳を飲むための練習として重要な役割を果たしていると考えられています。

    赤ちゃんの指しゃぶりは発達期の生理的なものであるため、あまり神経質になる必要はありませんが、4~5歳になっても癖が治らないようであれば歯並びへの影響も懸念されるため、意識的に治した方が良いでしょう。


     

    指しゃぶりが及ぼすお口周りの機能への影響

    かみ合わせ(歯並び)が悪くなる

    上顎前突(出っ歯) 上顎前突

    指しゃぶりによって上の前歯が持続的な力で押されることで、上の前歯が前方に出てしまい、いわゆる「出っ歯」と呼ばれる状態になります。


    開咬 開咬

    指しゃぶりの時に上下の前歯でしゃぶっている指を噛んでいるため、上下の前歯の間に隙間があき、奥歯を噛み合わせても前歯が噛み合わない状態(開咬)になります。


    片側性交叉咬合 片側性交叉咬合

    指しゃぶりの時に指を吸うと頬の筋肉で奥歯が内側に押されてしまい、上の歯並びの幅が狭まってしまいます。

    それによって下の歯並びとの大きさのバランスが崩れてしまい、噛んだ時に上下の奥歯が横にずれて中心が合わなくなります。


     

    口呼吸になる

    出っ歯になって前歯が突出してきたり、開咬によって前歯が噛み合わない状態になると、口唇を閉じ難くなり、いつも口を開けている癖がつきやすくなります。
    その結果、鼻や咽の病気がなくても口呼吸しやすくなります。


    発音がしづらくなる

    指しゃぶりによって、上下の前歯の間に隙間ができると、話をするときに前歯の隙間に舌が入るため発音がしにくくなります。
    特にサ行、タ行、ナ行、ラ行などが発音しにくいため、舌足らずな印象となってしまいます。


    顔が非対称に歪んでしまう

    片側性交叉咬合により顎の位置がずれてくると、下あごの関節が非対称に発育して骨格までずれてきてしまいます。
    また、お顔の筋肉も左右アンバランスに発達してしまうため、顔が非対称に歪んでしまうこともあります。


     

    指しゃぶりはやめさせた方が良い?

    1歳未満の場合

    指しゃぶり

    1歳頃までの指しゃぶりは、赤ちゃんの発達過程における生理的な行動なので、無理に止めさせる必要はありません。

    生後5か月頃になると、指以外にも、おもちゃなどなんでも口に持っていってしゃぶるようになりますが、これらは色んな物をしゃぶって形や味、性状を学習するための行動と考えられています。

    また、この時期の指しゃぶりやおもちゃしゃぶりは、お口周りの筋肉を発育させる大切な行動でもありますので、清潔なおもちゃで口遊びをさせることも重要です。

    つかまり立ち、伝い歩き、ひとり立ちや歩き始める頃になると、指しゃぶりをしているとこれらの動作が出来ないので、自然と指しゃぶりをしなくなる傾向にあります。


    1~2歳ごろの場合

    指しゃぶり

    積み木やおもちゃ、人形遊びなど、遊びの幅が広がるにつれて昼間の指しゃぶりは減少します。

    退屈なときや眠いときに指しゃぶりをする子もいますが、この時期はあまり神経質にならずに、子供の生活全体を温かく見守るようにします。

    ただ、1日中頻繁に指しゃぶりをして、 指に「吸いダコ」が出来るような強い吸い方をしている場合は、4-5歳になって習慣化しないために早めに対応した方がよい場合もあります。


    3歳~5歳ごろの場合

    指しゃぶり

    この時期になると、保育園や幼稚園での子供同士の遊びなど、社会性が発達するにつれて指しゃぶりのクセは自然に減少する傾向にあります。

    外で遊ぶ機会や手や口を使う遊びを増やし、子どもとのスキンシップをはかりながら、指しゃぶりをやめるきっかけをあたえるようにしましょう。

    ただし、昼夜の頻繁な指しゃぶりが続く場合は、自然にクセが減少するという事は考えにくくなりますので、ご両親が指しゃぶりを止めるように積極的に働きかける必要があります。

    場合によっては、小児科医、小児歯科医、および臨床心理士に相談してみるのも良いでしょう。


    6歳以上の場合

    指しゃぶり

    小学校入学後には指しゃぶりはほとんど消失しますが、指しゃぶりが続いているような場合は、顎の成長に影響が現れてしまう可能性があります。

    この時期になっても指しゃぶりに固執している子供、あるいはやめたくてもやめられない子供の場合は、小児科医、小児歯科医及び臨床心理士の連携による積極的対応を行った方がよいでしょう。

    一言で指しゃぶりのクセといっても、お子さまによってその要因はさまざまです。 お子さまがどんな時に指しゃぶりをしているのか、お子さまの心理状態や生活環境に問題がないかどうかを確認しながら、意識的に指しゃぶりをなくすトレーニングを行うようにしましょう。


     

    指しゃぶりをする時の子供の心理と対処法

    お子さまが突然指しゃぶりを始めたり、いつまでも指しゃぶりのクセが抜けなかったりすると、「ストレスが溜まっているのかな?」「何か我慢していることがあるのかな?」などと、お子さまの精神的状況について心配になってしまうお母さまも多いようです。

    お子さまが指しゃぶりをする理由はさまざま。どんな時に指しゃぶりをしているかをしっかり観察することで、指しゃぶりをやめさせるように自然と導いてあげることも可能です。

    ここでは、お子さまが指しゃぶりをするシーンとして特に多いものをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。


    眠いとき

    指しゃぶり

    指しゃぶりのクセが出るシーンとして比較的多いのが「眠い時」です。

    赤ちゃんは眠くなると「安心」を求める行動をします。そんな時、お母さんから母乳をもらう添い乳をしてもらうと精神が安定して、眠りやすくなるのです。

    そのため、眠い時の指しゃぶりは、お母さんの母乳を飲んでいる状態を自ら作り出すことで「安心」を求める行為ととらえることができます。

    通常は3歳ぐらいまでの間に自然となくなることが多いですが、それ以降も続くようであれば何かしらのアプローチをした方が良いでしょう。

    夜寝つくまでの間、お子様の手をにぎってあげたり、絵本を読んだりして安心させてあげることも有効です。


    退屈なとき

    指しゃぶり

    指しゃぶりは生後2-3ヶ月ごろから始まりますが、赤ちゃんにとっては遊びの1つであり、好奇心を満たしたり感触を養うための行動としてとらえられています。

    成長するにつれて積み木や人形遊びなど物とかかわる遊びが多くなることや、外で遊ぶ気枚も増えてきますので、指しゃぶりも自然と減る傾向にありますが、指しゃぶりがクセとして習慣化していた場合、3歳ぐらいまでそのクセが残っている場合もあります。

    それでも、保育園や幼稚園で社会性が養われるようになると、既に習慣化してしまった指しゃぶりであっても自然と減っていきます。

    退屈な時の指しゃぶりは、お子さま自身が無意識におこなっていることがほとんどですので、お子様の生活リズムを整えて外遊びや運動をさせてエネルギーを十分に発散させたり、手や口を使う機会と増やしてあげるようにしましょう。


    寂しさや不安を感じているとき

    指しゃぶり

    不安なとき・寂いときなど、精神的に不安定な状態にある時も、指しゃぶりのクセが出るである傾向があります。

    たとえば、引越しなどにより生活環境の変化したり、兄弟が生まれたタイミングで指しゃぶりが始まった、というケースもあります。

    このような場合は指しゃぶりを無理にやめさせるのではなく、まずは子どもの不安をしっかり受け止めてあげることが大事です。

    スキンシップを多くとりながら、子どもの不安な気持ちを解消できるように時間をかけて接してあげましょう。


     

    まとめ

    指しゃぶり

    指しゃぶりはほとんどの赤ちゃんにみられる自然な行為ですので、3歳頃までの指しゃぶりはあまり気にする必要はありません。

    ですが、指しゃぶりが癖になってしまっている場合や4-5歳を過ぎても指しゃぶりがやめられないような場合には、歯並びや口腔機能への影響を考えて、やめれるように指導してあげる必要があります。

    お子さまの指しゃぶりが気になる場合は、お一人で悩まずに是非ごお気軽に相談下さい。お子さまにとってベストな方法を一緒に探っていきましょう!


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